Minimal Board Editor の Set メニュー
Setメニューには次の項目があります。
Grid | Set Pitch | グリッド間隔と表示ピッチの設定 | 詳細 |
Set Origin | グリッド原点の設定 | 詳細 | |
Reset Origin | グリッド原点を(0,0)に戻す | ||
Color | 色の設定 | 詳細 | |
Board Font | ボードフォントの選択 | 詳細 | |
Convert Font | フォントデータの生成 | 詳細 | |
Library(Version 0.40以降) | ライブラリファイルの設定 | 詳細 | |
Toolmark file | 加工ツールのマーク定義ファイルの設定 | 詳細 | |
Text-format Clipboard | クリップボードの形式の切り換え(独自形式とテキスト形式) | 詳細 |
Grid
Minimal Board Editorでは、全ての図面要素の配置、移動はグリッドが図面要素のどちらかにスナップします。
作図において、その場その場でグリッドを設定することで、図面要素を目的の場所に配置することができます。
Grid-Set Pitch グリッド間隔と表示ピッチの設定
このコマンドを実行すると、ダイアログが現れます。
項目 内容 Pitch グリッドのピッチをmm単位で設定します Display Everi グリッド何本ごとに表示をするか設定します
たとえば、Pitch を 0.635mm、Display Everyを 4 に設定すると、作業ウィンドウに、2.54mm間隔でグリッド線を描画します。
Grid-Set Origin と Reset Origin
グリッドの原点は普段は図面の原点と一致していますが、このコマンドを使うことで任意の場所を基準としたグリッドにすることができます。
たとえば、「座標(20mm,10mm)の場所から、3.96mmピッチに4個ランドを配置したい」というような場合は次のようにします。
はじめにメニューの[Set]→[Grid]→[Set Pitch]で、座標(20mm, 10mm)をポイントしやすいグリッドにセットします。
ここではPitchを5mmに、Display Everyを2に設定しました。 左図のカーソルのすぐ横のグリッド交点が座標(20mm, 10mm)となります。次にメニューの[Set]→[Grid]→[Set Origin]を選んでから、座標(20mm, 10mm)でクリックします。
すると、座標(20mm, 10mm)の位置に、黄色の原点マークが現れます。これがグリッド原点マークです。そうしておいて、メニューの[Set]→[Grid]→[Set Pitch]で、Pitchを3.96mmに、Display Everyを1に設定したところが左図の様子です。元の原点のところにグリッドが通っていないことがわかります。 あとは、グリッドに従ってPTHを配置します。
[Set]→[Grid]→[Set Origin]で設定したグリッド原点は、[Set]→[Grid]→[Reset Origin]で元の(0, 0)になります。
色の設定を行います。リストボックスの要素をクリックしてください。
layer:xxx | レイヤーxxxの色設定。 Minimal Board Editorウィンドウ左のレイヤー設定部のカラーサンプルをクリックしても設定ができます。 |
OriginMark | 図面原点マーク色 |
GridOrigin | グリッド原点マーク色 |
Grid | グリッド色 |
SnapMark | 図面要素の中のスナップを行うポイントを示す十字マークの色 |
ActivePointMark | 図面要素の中のスナップ点のうち、現在選択されているもの。 |
PinNum | ComponentingしたPTH、SMD Padのピン番号表示色 |
Cursor | 十字カーソルの色 |
BackGround | 背景色 |
BackGroundOutside | ワークエリア外の背景 |
InputError | ダイアログボックスで入力エラーが発生した項目を示す色 |
Defaultボタンを押すと、確認ダイアログを経てすべての色設定をデフォルトに戻すことができます。
Minimal Board EditorがDOC以外のレイヤーの描画に使うフォントはWindowsのフォントとは違い、単純線の組み合わせで作られたオリジナルフォントです。
このフォントは、下のConvert Fontコマンドを使って、Minimal Board Editor自身で作成することができます。
Board Font コマンドはすでに作成されたフォントを選択するためのものです。
デフォルトでは、プログラムに埋め込まれたフォントを使います。
このコマンドは、読み込んでいる編集データの名前が fontdesign.mb3のときに有効になります。
配布パッケージでは、ソースファイルのフォルダにfontdesign.mb3が入っています。これをMinimal Board Editorで開き、グリッドのピッチを0.5mmにして編集を行ってください。文字は必ず枠内に収まるようにして、枠にはタッチしないようにしてください。
文字データはLineデータだけが有効ですが、Lineの太さ、レイヤーは問いません。枠線は変更しないでください。
編集後に、このConvert Fontコマンドを実行すると、フォントデータが作成されます。
作成したフォントを使うためには、上のBoard Font コマンドを実行します。
ライブラリとして読み込むファイルの設定を行います。
設定したライブラリファイルの読み込みは、Minimal Board Editor起動時と、ライブラリ設定直後です。
現時点のバージョンでは、BSch3Vと違い、読み込み後にライブラリに変更が発生したときに自動的に再読み込みしません。
ライブラリはMinimal Board Editor自身で作ります
水魚堂ホームページのMBEのページで配布しているサンプルもありますが、原則的にはライブラリは自作していただく必要があります。
ライブラリファイルは通常のMinimal Board Editorの図面ファイル(MB3ファイル)で、登録した図面ファイル内のComponentを、Component Toolで呼び出せるようになります。
ライブラリ用に作ったファイルでも、通常の作図で作ったファイルでも、ライブラリファイルとして登録できます。
Componentは、パッドやピン、シルクのラインなどを選択しておいて、Edit→Componentingで部品化して作ります。この際、Componentの設定ダイアログでNameを設定しておかれることを強くお勧めします。
Toolmark file(加工ツールのマーク定義ファイルの設定)
DRL(ドリル)レイヤーを印刷するときに、穴を丸印の代わりに穴径ごとに異なるマークで表現することができます。
このマークを定義しているのがToolmark fileで、デフォルトではmbe.exeと同じフォルダのtoolmark.mb3を使います。
別のファイルを使いたい場合は、このコマンドでマーク定義ファイルを設定してください。
マーク定義ファイルはMinimal Board Editor自身で作ります
オリジナルなマーク定義に変更したり、穴径を追加したい場合は、Minimal Board Editorでマーク定義ファイルを編集することができます。
マークはすべてComponentとして定義します。この際次のルールでマークを作成してください。
- 穴の中心をGrid OriginとしてComponentingする。
- マークはLineとArcのみで定義する。
線幅は印刷時には無視されます。
LineとArcのレイヤーはDOCレイヤーにすることをお勧めします。- 名前はD#.# (#.#はmm単位のドリル直径)とする。
左は直径1.5mmのドリルマークのプロパティです。
一番重要なのは、下の方の "Name" です。ここに書いた名前で、Minimal Board Editor はドリル径に対応するマークを取得します。
ところが、これだけだと、toolmark.mb3ファイルで、どれが何だかわかりにくくて仕方がありません。そのため、表示される Reference Numberの
"Text"にも同じ文字列を書いておきます。さらにReference NumberがDOCレイヤーに表示されるように、[Draw
on the DOC layer]にチェックを入れておきます。
名前についての補足
小数点以下は最低1桁は書きます。
小数点2桁目以降は0でないときだけ書きます。
名前の例
ドリル径 | Componentの名前 |
1.1 | D1.1 |
2.05 | D2.05 |
3.0 | D3.0 |
- Componentをtoolmark.mb3の作業エリアのどこに配置してもかまわない。
Text-format Clipboard(クリップボードの形式を切り換え)
クリップボードの形式をテキスト形式と独自形式でトグルします。このメニュー項目にチェックが入っていると、テキスト形式です。
Minimal Board Editorとその周辺ソフトウェア(jtext4mbeやSmdICpad)は独自形式のクリップボードを使って情報を受け渡ししていますが、テキスト形式にすると、クリップボードにコピーしたオブジェクトを、テキストエディタなどで変更することができるようになります。
ただし、クリップボード形式をテキスト形式にすると、クリップボードにMinimal Board Editorが扱えるデータがあってもなくても、EditメニューのPasteがアクティブになります。
複数のMinimal Board Editorのウィンドウを開いているときに、ひとつのウィンドウのMinimal Board Editorでフォーマットを切り換えても、他のウィンドウのフォーマットは切り換わりません。別のMinimal Board Editorのウィンドウとの間でコピーペーストができなくなったら、クリップボードの形式が違っていないかご注意ください。