Minimal Board Editor制作メモ
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仕様
- できるだけWindows標準っぽい操作で作図できるもの
- 選択してコピーペースト
- 選択して移動
- ウィンドウ間でコピーペースト …など
- 4層の内層はポジティブパターンのみのサポート
- とりあえず単位はミリのみサポート(ガーバーはインチ単位)
- 分解能は0.1μm
- スルーホール、表面実装パッド、直線、穴、テキストによるお絵描きみたいな感じ
- メタルマスクレイヤーはサポートしない
- まだUndoは無制限だけど、そのうち20回ぐらいまでに制限する予定
- DOCレイヤー以外への日本語テキストの配置は当面サポートしない(DOCレイヤー以外には、外部プログラムjtext4mbeで擬似的に配置できます)
操作のポイント
- BSch3Vのように自動スクロールはしない
- マウスのホイールでズームインアウト
- 印刷は、File-Print。原寸大モノクロ。可視状態のレイヤーを印刷。
- フォントの変更は次のようにして行う
- ソースファイルのフォルダにあるfontdesign.mb3をMBEで読み込む。
- グリッドのピッチを0.5mmに設定する。
- フォントの編集の際は、枠線にかからないようにする。
- Set-Convert font を実行する。
- Set-Board fontを実行して、上で変換したフォントを指定する。
- ウィンドウの左はレイヤー。レイヤー色、可視レイヤー、配置レイヤーを設定できる。色設定は保存される。
- レイヤーの名前の意味
- PTH スルーホール
- MMC 部品面メタルマスク
- PLC 部品面シルク
- STC 部品面レジスト
- CMP 部品面パターン(スルーホール以外)
- L2 内層パターン
- L3 内層パターン
- SOL 半田面パターン(スルーホール以外)
- STS 半田面レジスト
- PLS 半田面シルク
- MMS 半田面メタルマスク
- DIM 外形線はここに
- DRL ドリル
- DOC コメントなどはここに。ガーバーデータには出力されない。
- 作図は原点マークの右上側に行う。
- グリッドとオブジェクトにスナップする。
- グリッドは原点を設定できる(Setメニュー)
- スルーホールは左クリックで配置、右クリックで設定
- 表面実装パッドは左クリックで配置、右クリックで設定
- 直線はクリックで始点、再度クリックで終点。ESCキーで戻る。右クリックで設定。
- 円弧はクリックで配置、右クリックで設定。
- 配置後に円弧線の端点をシングルクリックで選択すると、開始角、終了角、半径を図面上で設定できる。
- プロパティダイアログでは、開始角、終了角、半径、線幅を数値で設定できる。
- 10°未満、350°を越える円弧は配置できない。それらは自動的に360°(円)となる。
- ガーバーデータでは多角形で表現される。
- 直線配置時にShiftキーを押すと始点水平垂直→終点45°の線に、Ctrlキーを押すと始点45°→終点水平垂直の線なる。グリッドに乗っていないオブジェクトとの接続など使う。
- 文字は配置位置でクリックで入力ダイアログ。設定後OKで仮配置。仮配置中は文字列左下の十字マークをドラッグで移動可。Edit-RotateまたはCtrl+Rで90°ステップで回転。
- 選択ツールで選択してEditメニューで編集。
- 拡大表示するとわかるが、各要素に十字マークがある。十字マークを囲うようにして選択する。
- 選択ツールにおいて、十字マークをシングルクリックすると単独で選択できる。このときEdit-Propertyでプロパティの変更ができる。重なったオブジェクトで意に反するものが選択されたらEscで解除して再度シングルクリックする。
- 選択状態の十字マークを左ボタン押下で掴んで移動できる。
- 直線は選択状態の端点だけが移動する。
- 直線が選択状態のとき、カーソルを直線の近くに持っていくとハサミマークが現れる。このとき右クリックして現れるメニューでAdd nodeを選ぶと直線を中央で分けることができる。ライン配置において、Shiftキーを押しながら配置した始点水平垂直→終点45°の線は分割できない。
- Ctrlキーを押しながら選択すると、追加選択できる。
- 複数のオブジェクトが選択されている状態で、Edit-Bulk propertyでまとめてプロパティの変更ができる。
- レイヤー移動ができるのは、直線とテキストだけ。それ以外は左右反転をともなうFlipで、部品面、半田面の移動ができる。
- Edit-Flipは左右反転だけでなく、面を同時に裏返す
- 部品の作り方
- 部品エディタはありません。MBEで自身で部品を作ります。以下部品の作り方。
- メニューの Set-Grid-SetOriginで適当なところに原点をおきます。ここが部品の原点になります。
- パッドやスルーホール、ライン、穴、テキストを配置します。ネットリスト出力を使う場合はパッド、スルーホールには番号を付けておくことが必須となります。
- 選択ツールで選択します
- メニューのEdit-Componentingを実行します。
- 部品のNUMBERの左下十字をシングルクリックすると、NUMBERだけを移動、回転できます。
- 部品1個だけを選択状態にして、Edit-Propertyを実行すると、Name(部品名)、Reference Number(番号)、Remarks(注釈)などを編集できます。
- NameとRemarksは作業ウィンドウには表示されません。
- NameはMB3ファイルをライブラリとして登録して使うときに、呼び出し時の名前になります。
- 部品以外のテキストと混在して選択した状態でBulkProperty-Textを実行すると、部品番号文字列のサイズを設定できます。
- 部品を含めてさらに部品は作れません(ネストできません)。要素を追加する場合は一旦部品を解除します。
- 部品の解除は、部品1個だけを選択状態にして、Edit-Uncomponentingを実行します。
- ファイルはBSch3Vと同じような書式ですが、文字コードがUTF-8です。
- ガーバーデータ
- Version 0.20でとりあえずインチ単位での出力をサポート。
- パターンは拡張ガーバーフォーマット、ドリルはExcellonデータで出力します。
- ガーバーデータがインチなのは手元のEagleの出力をお手本にしたためです。
- Olimex、P板.COM、シグナス、PCBCARTで両面基板製造を行いました。4層については作者手元で製造実績はありません。
- 基板の製造を業者にお願いすると、それなりのお金がかかります。このソフトウェアが出力したガーバーデータでプリント基板をお作りになる場合は、製造上のルールをご確認の上で、ガーバービューワなどで十分なチェックを行ってください。このソフトウェアを使って、あなたがどんな損害を蒙っても作者は責任を負いません。
- File-Export Gerberを実行すると、現状のパターンデータファイルの拡張子を置き換えてガーバーデータを出力します。
- PLC 部品面シルク
- STC 部品面レジスト
- CMP 部品面パターン(作業レイヤーのPTHの情報を含む)
- L2 内層パターン CMP、SOLと同様のポジティブパターンです。
- L3 内層パターン CMP、SOLと同様のポジティブパターンです。
- SOL 半田面パターン(作業レイヤーのPTHの情報を含む)
- STS 半田面レジスト
- PLS 半田面シルク
- DIM 外形線はここに
- DRI ドリルリスト
- DRD Excellon ドリルデータ
- 上のように、パターンデータファイルと同じフォルダに沢山のファイルを作りますので、ガーバー出力をするときはひとつのフォルダにひとつのパターンデータファイルにすることをお奨めします。
- 要らないファイルは基板屋さんに送らないようにしてください。たとえば、両面基板なら、L2、L3は要りません。またシルク印刷を部品面だけにするのならPLSは要りません。
- 私が使っているカーバービューワは、PentaLogix社のViewMate 10.0です。
Todo
- いろいろいっぱい
- マニュアルの整備
- 部品ライブラリの整備
- ガーバーデータの検証
その他
- .NETアプリなので…
- PC起動後の初回の実行には時間がかかります。2回目はすんなり起動します。
- 一旦起動すると、世間で言われるほど遅いことはないと思います。(どんな世間だ?)
- Dell Dimension 2400(Celeron 2.4G 1Gメモリ オンボードビデオ)で使っていても小規模な基板を想定した作業ではもたつく感じはありません。
- C#の理由
- メニューを始めとする表示が日本語でない理由
- そのうちMonoでも動作するかなという期待と、でもMonoの日本語サポートは怪しくなるかなという用心。